振り返れば、42年の月日の流れ。
いつも心にわだかまりがありました。
私も含め、祖母や母のきものや帯を、果たして本当に活かしているのだろうか?と。
その多くはタンスのこやしになっており、今着れているはずのきものさえ、活用しないまま放置している状態です。
なんともったいない事でしょう。日本の民族衣装とはいえ、衰退の一途でしかありません。
今あるきものを活かし、きちんと整理し、次世代に引き継ぎたい。
そんな皆さまの気持ちに寄り添い、微力ではございますが、日本の和装文化の発展に、少しでも貢献できればとの熱い思いです。
この思いを胸に、念願の孝和装研究所を設立することとなりました。器具を使わない手結びの着付けは、新派舞台一筋の師根津昌平から受け継いだ私の宝ものです。
師から受け継いだ「技術」と「思い」を、皆さまにも感じていただければ幸いです。
孝和装研究所 所長 佐藤孝子
《所長プロフィール》
1950年、蔵の街・会津喜多方出身。松竹衣装の着付師、根津昌平氏に師事
師のもと初代水谷八重子をはじめ女優の着付け師を手がける
NHK「本日も晴天なり」の衣装担当
全国各地のきものの産地を訪ね歩き、きもの作家との交流をライフワークとする
雑誌「婦人画報」「美しいきもの」の着付け師をしても活躍
某有名百貨店で15年間にわたり日本全国からの相談に訪れる顧客から信頼を得る
2019年12月 根津流孝和装研究所を設立
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